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時事彩々≪第8回≫奨学金の現状に思う




 先日ニュースを見ていて、驚いた事があった。現在の大学生の実に2人に1人が奨学金を利用しているという。ニュース番組ではさらりと触れられただけだったが、そこでちょっと待てよと思ったのだ。一体いつから日本はこんなに貧困な国になってしまったのだろうかと。

 20年や30年前に大学生で奨学金利用者はそれほど多くなかったように記憶している。しかも現在の奨学金は様々な制約があり、ほとんど借入金と変わらないものだという。かつてゆとり教育が実施されていた時期がある。国際的な競争の激しい昨今にそぐわない大きな失策だったと言われているが、実際に日本人の学力低下が現実のものとなったことは事実だ。今は下がった学力を押し上げ、日本の教育の確固たる地位を取り戻さなければならない時期だと思う。ところが、半数の学生が奨学金に頼らなければ大学で勉強できないという現状を聞くと、大きな不安を覚える。人口が減り、子どもたちの学力が低下した国に明るい未来はあるのか?それをもう一度考え直しておくべきだ。

 折しも年末の選挙を迎え、各党と候補者たちは様々な政策を訴える。しかし、富めるものが富むばかりで現実を映し出していない政策などに大きな意味はない。真に日本の将来を見つめ直し、新たな設計図を描くことこそ今日本に必要なことではないかと思う。
(注:総選挙前に執筆)



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