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時事彩々≪第9回≫選挙投票率の格差に思う




 年末総選挙は解散時期を早めた自民党の思惑通り大勝で幕を閉じた。選挙後は自民党の圧勝劇と戦後最低だった投票率52.66%に話題が集中している。投票率に関しては、強固な支持基盤を持つ自民党が、あえて無党派層が投票に出かけにくい冬を選んで有利に事を進めようとした陰謀だという話まで飛び出している。

 選挙のたびに投票率はニュース番組を賑わせるが、毎回思うことがある。格差の問題だ。格差といっても一票の格差の問題ではない。投票率の世代間格差を見るといつも暗澹たる思いに駆られる。ちなみに、平成24年12月16日に実施された第46回衆議院総選挙では、世代ごとの投票率が60代で74.93%、50代で63.3%、40代59.38%、30代50.1%、20代37.89%と若い世代になるほど見事に投票率が低くなる。60代と20代ではほぼ倍の格差がある。ほかの選挙でもその傾向は変わらない。これでは選挙結果は高齢者の民意が色濃く反映されたものと言っても過言ではない。少子高齢化で若い世代の人口が減っているのだから、若者たちの意見は投票率以上に反映されていないはずだ。

 現在の若者たちが社会の中核を担う時代が到来したとき、現在の高齢者たちの意見でまとめられた社会が彼らの意に沿うものとなっているだろうか。その時になってから「政府は老人ばかり優遇する」「政府には何も期待できない」と文句を言っても、それはただの陰口でしかない。今の若者たちに今ある責任を果たすことを切に期待したい。



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