家具・インテリア情報 新年のご挨拶

2015年 新年のご挨拶







 2015年という新しい年を迎えました。皆様に謹んで新春のお喜びを申し上げます。平素は弊社の事業活動にご理解とご協力をいただきまして誠にありがとうございます。

 新年を迎えるにあたって、まず昨年を振り返ってみますと、4月に実施された消費税率の引き上げに先立つ駆け込み需要が家具・インテリア業界において祭りの如き活況を演出しました。しかし、その後の反動減による先行きの見えない消費マインドの低迷と急激な円安が業界全体に閉塞感を生み出し、厳しい祭りの後は現在も続いております。「アベノミクス」による景気回復への期待感は、不安と猜疑心の入り混じった危機感へと変わり始めましたが、昨年末に実施された衆議院選挙の結果によって「アベノミクス」の継続が決まったのは記憶に新しい所です。日本の舵取りが決まった以上、今は景気回復に向けた過渡期と信じ、荒れた大海原を乗り越えていかねばなりません。

 そうした状況で迎えた2015年ですが、早計ながら今年一年を漢字一字で占うとすれば『乱』の字をあててみたいと思います。消費税10%への引き上げは延期となりましたが、まだ経済状況は不安定であり、しばらくは乱れた状態が続くと予想します。また、業種や業態が入り乱れた形での業界再編が進んでいくと考えております。現在の家具・インテリア業界において、異業種から家具へ、家具から異業種へとその垣根は年々なくなりつつあります。また、製造・流通・販売の一体化も進んでいくことになるのではないでしょうか。

 さて冒頭から暗い話題が多くなりましたが、『乱』には別の意味もあります。そもそも「みだれる」の「み」は「水」を表し、定まった形がないことを指します。派生して、まとまっている状態をほぐす、もつれた状態をまとめるなどの意味も持っているのです。歴史的にみても、乱世と言われた戦国時代の後には260年以上続く天下泰平の江戸時代が訪れ、幕末の動乱の後に誕生した明治時代は日本が世界的な競争力を勝ち取った時代でもありました。家具・インテリア業界の2015年に『乱』をあてたのは、今までにない新たな価値観の創造、新たなビジネスモデルの構築が進む土壌が今年形成されていくのではないかと期待したからです。

 さて、弊社ではこの2015年も会員各社の皆様と共に歩みを進めて参りたいと考えております。おかげ様をもちまして木工情報『ルームファニシング』は創刊より46年目、通巻3081号を数えることとなりました。これもひとえに皆様のご理解とご協力によるものと感謝申し上げます。昨年には弊社ホームページの全面リニューアルも行い、日々業界の最新情報を更新しております。また、2015年の年初からはメールマガジンの発刊も本格的に始動する計画となっております。今後は、会員各社の皆様へはもちろんのこと、業界関係者や家具・インテリア業界に興味をお持ちの一般の方々に対しても、広く情報発信を行っていく所存です。素早く正確な情報をお届けし、また業界への提言も掲載していくことで、少しでも家具・インテリア業界の活性化につながれば幸いです。なお一層の努力を積み重ねて参りたいと考えておりますので、今後ともご支援、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

株式会社 東洋ファニチャーリサーチ
代表取締役 阿部野 育三



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