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時事彩々≪第11回≫学習戦線に異状あり!




 先日、センター試験が実施され、いよいよ受験シーズンが始まった。受験生を抱える家庭にとっては不安と期待で大変な時期を迎えることになる。受験と聞いて最近思うのが、子どもたちの学習環境の変化だ。昨今のマンションブームなどの住環境の変化もあって、子ども部屋ではなく、リビングで学習する子どもたちが増えているという。実際に、学習机の販売でもリビング学習対応デスクの全体に占める割合が年々高くなりつつある。

 今シーズンの家具小売店による学習机販売競争もシーズン終盤に差し掛かっているが、全体的に今年の学習机の売れ行きは芳しくないようだ。昨年、消費税率アップ前の駆け込み需要があったが、本来今シーズンにデスク購入予定であったターゲット層が昨年のうちに前倒しで購入したのが主な原因と考えられる。それに加えて、販売店の多様化による顧客の争奪戦によって、家具小売店の販売シェアが下がっている傾向にある。逆に、イオンなどの大型量販店やインターネット販売店などはシェアを拡大しつつある。

 かつて学習机と同じ傾向にあったのがランドセルだ。家具小売店で毎年当たり前のように販売され、賑わっていたランドセル売場は一部を残してその姿を見なくなった。替わりに大型量販店やネットショップでランドセル売場が大々的に展開されている。学習机もランドセルと同じ運命のレールをたどっているように思えてならない。家具小売店の学習机コーナーが廃れていくのは見たくない。家具業界に限った話ではないと思うが、販促方法や展示方法を見直すなど、何か手を打たなければこの流れを変えることは難しいように思う。本気で考えれば何かしらのアイデアが必ず出てくるはずだ。それを期待したい。



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