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時事彩々≪第12回≫海外展示会のご案内




 1月14日15日に開催された「第47回大川家具新春展」を取材で訪ねた。毎年のように取材に来ているので見慣れた風景なのだが、最近外国人の姿が増えてきたように思う。展示会場を行き交う姿や電話から漏れ聞こえてくる外国語はもはや珍しい風景ではなくなりつつある。

 『グローカル』という造語が使用されるようになって久しい。英語の「GLOBAL(グローバル)」と「LOCAL(ローカル)」を掛け合わせたもので、1980年代に日本企業が「グローカリゼーション」という造語を使用したのがきっかけだった。一見すると相反するように思われる二つの言葉を重ね合わせ、国際的なスタンダード、視野に立った戦略を持ちつつも、各地域の特性に合わせた戦略を展開していくことを意味する。いわば和製英語なのだがこれが本場の英語圏で受けて、日常的に使用されるようになった。

 今、思えば「グローカル」の指す意味は至極当然のことと言える。日本の常識が世界の常識とイコールでないことは明らかで、日本でヒットした商品が必ずしも海外でもヒットするとは限らない。製造するにしても、販売をするにしても、エンドユーザーの立場に立って考えなければ駄目だ。もし、イスラム圏で豚肉入りのハンバーガーを作ったとしてもまず売れない。30年前のころと比べれば、海外との交流も増え、日本人の国際感覚も随分洗練されたように思える。2020年の東京オリンピックに向けて、今後も海外との交流機会はますます増えていくだろう。

 家具業界においては、1月にはケルン国際家具見本市、メゾン・エ・オブジェ、ハイム・テキスタイルなどヨーロッパの展示会が始まり、3月からはマレーシア、タイ、シンガポール、中国の東莞、広州とアジアでの展示会シーズンに突入する。国内市場がもっとも重要であることは否定しないが、こうした海外展示会に目を向けてみることをお薦めする。商品の買い付けのためでなくても構わない。海外との交流機会を増やし、人脈を広げてみるために出向いてみてはどうだろうか。



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