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今週の『ルームファニシング』茶の間談義





勝利へのデータ

 春の選抜高校野球が甲子園で開催され盛り上がっている。とくに注目を集めたのが82年振りの甲子園出場を果たし、実に創部以来124年目にして甲子園初勝利を挙げた愛媛県の松山東高校だ。松山東高校と言えば、かつて夏目漱石が1年間教鞭をとり、その時の体験が小説「坊っちゃん」のモデルになっていることは有名な話。また、野球の普及に貢献した俳人正岡子規の母校でもある。

 その松山東高校の甲子園での勝利は多くのメディアで取り上げられているが、そのなかに面白い記事があった。今回の勝利には同校野球部の控え選手4人で結成されているデータ班の活躍が大きく貢献しているという。1回戦の対戦相手だった東京の二松学舎大付高校の映像を何度も確認して、投手の配球の癖や打者の特徴などを詳細に記して、スタメン選手へ伝えた。その内容の1つが、相手投手は2回連続で牽制球を投げて来ないというもの。7回の松山東高校の勝ち越し点はこのデータに基づいて盗塁を成功させたことで生まれた。

 甲子園というと出場選手に大きな注目が集まるのが恒例だが、グラウンドでプレーする選手たちをサポートするこういった活動も実に興味深い。同校の偏差値は70を超える進学校だというが、教室で学ぶ学問と同様に勝利のためにデータ集めをすることも大きな糧となるはずだ。2回戦では終盤まで試合をリードしながら逆転負けで散ったが、チーム一丸となったその戦いぶりに賛辞を送りたい。



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