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新作学習デスク展示会
リビング学習向け提案が中心に





学習デスクの有力メーカー各社の新作発表会がスタートしている。6月16日(火)17日(水)には有力メーカーの多くが、大阪の自社ショールームなどで2016年を占う新作展示会を開催した。

各社の今年の新作は例年以上にリビング学習向けの提案が多く見受けられた。リビング学習派や買い控え層をいかに取り込むかが次シーズンの大きなテーマとなりそうだ。各社によって異なるアプローチが見られた点も興味深い。詳しくは「ルームファニシング」6月29日発刊号にてご紹介します。


コイズミファニテック株式会社

「ステップアップデスク」の発売から10年の節目を迎えた今年、新たなムーブメントを起こす「スタディアップデスク」という新スタイルのコンセプトを打ち出した。コンパクトサイズの組み替え型デスクで、まずはリビングから使い始め、いずれは子ども部屋や書斎にデスクを置くという部屋ごとに最適なスタイルが選べるのが大きな特徴。この「スタディアップデスク」はテイストごとに6シリーズで展開される。

本社ショールームで開催された展示会には多くのバイヤーが集まったが、とくに「スタディアップデスク」の新作の前には人だかりができるほどの人気となった。

記者発表の席では今期から新たに社長に就任した川上氏と商品部副部長の北川氏から説明があった。同社としては昨シーズンが初めての減収減益となり、これまで右肩上がりだった輝かしい業績で初めての挫折となった。次シーズンは「スタディアップデスク」の投入によって買い控え層の需要を取り込み、9万2,500台の販売を見込む(昨シーズン実績は約8万台)。


多くのバイヤーでにぎわうコイズミファニテックの展示会場


「ステップアップデスク」専用シリーズとして新しく誕生した「arf(アルフ)」シリーズ


記者発表を行う川上社長(左)と商品部副部長の北川氏


株式会社イトーキ

今回は子どもの持ち物からカタチを考えた新作「コファーノ」ブランドを立ち上げた。ほかにも明日持っていく物を整理しておくことができる「あしたラック」などで、整理収納の習慣化を提案する。

またリビング・ダイニング学習派に向けては、3タイプの展示例を紹介。「リビングに学習デスクを設置」、「別のもので代用」、「ダイニングで勉強」の3パターンに分けて提案する。販売店との協力のもと、エンドユーザーにリビング・ダイニング学習に必要な家具を認識してもらうのが主な目的だ。

記者発表会では、パーソナル環境事業統括部統括部長の大林氏と同開発課長の新田見氏から説明があった。イトーキでも前シーズンのデスク販売台数は減少したものの、「妖怪ウォッチ」を擁するデスクマットの売れ行きが絶好調だったこともあり、売上は前年比97%程度を確保できたという。次シーズンはデスクの販売台数こそ5万台前後を目標とするものの、デスクを買わない派に対する収納物の提案などで新たな需要と売上の拡大を図る。



リビングに学習デスクを設置した場合の展示例 上棚を間仕切りとして使用している


ダイニングで勉強する場合の展示例 チェアや一時保管用の収納ラックを提案


記者発表を行うパーソナル環境事業統括部の大林統括部長


株式会社岡村製作所

素材感を高めた商品ラインナップとして、無垢のウォールナットハギ材を使用した「ピエルナ ノワイエ」やアルダーハギ材を用いた「ソラノ」「テヌート」などを多く投入。より付加価値の高い商品を充実させた。

リビング学習では、これまで製造してきたコンパクトデスクのほかに、家族のコミュニケーションの場として両親も子どもも使えるデスク「ラポール」を新たに提案する。


無垢のウォールナットハギ板を使用した「ピエルナ」シリーズ最上位モデルの「ノワイエ」


親子で使えるコミュニケーションスペースを提案する「ラポール」


株式会社くろがね工作所

ベッドからフリーキャビネットまで欲しいものだけを単品購入して組み合わせて使える「リベプル」シリーズはよりアイテム数を拡充。さらにどんな声にも対応するを合言葉により使いやすい改良が多く加えられた。

新シリーズの「シンプルプラス」は天板に天然木アルダー材を使用。素材感と高級感を出しつつも価格は中間帯に抑えた設定となっている。

ハイエンドモデルの「クレッピー」シリーズは天板の材質をタモ材からホワイトオーク材に変更。デザインは若者向けの斬新なデザインを採り入れ、サイドのスリット部の側板はリバーシブル対応も。


新シリーズの「シンプルプラス」シリーズ 天板には天然木アルダー材を使用


最上位モデル「クレッピー」シリーズは天板が天然木ホワイトオークに


株式会社光製作所

「SUNDESK」として長年の実績を持つ光製作所は昨年からミドル~アッパー層向けのより品質にこだわった製品提案へと大きく方向を転換。その製品は販売店から上々の評価を得ている。

「K コンパクト」はリビングセットとの相性もよいリビング学習対応の組み合わせデスク。ラックやワゴン、シェルフを組み替えてリビングに自在に配置。天板はカバ材へと変更された。

「ロイス」シリーズと「パティナ」シリーズは子どもだけでなく、大人が使用しても違和感のないデザイン性の高さが魅力的。在庫管理を徹底し、将来的な買い足しにも対応する。まさに長く使い続けることができるシリーズ。


リビングセットと相性のよい「K コンパクト」シリーズ


大人になっても長く使い続けることができる「ロイス」シリーズ(手前)と「パティナ」シリーズ(奥)






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