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今週の『ルームファニシング』茶の間談義

本田宗一郎の夢
4月23日、ホンダが米国で開発した小型ビジネスジェット機が日本上空を初飛行した。航空機業界への参入を夢見てきた創業者本田宗一郎の念願がここに結実することになる。通常の航空機メーカーは機体とエンジンを別メーカーが製造しているが、ホンダでは両方を自社で製造販売する。すでに北米や欧州での予約は100機を上回ると言われており、まさに新たな事業へと翼を広げることになる。
一方、ホンダといえば自動車レースで数々の成功を収めたことでも知られる。自動車レースの最高峰と言われたF1にエンジンサプライヤーとして参戦。1987年から1991年の5年間連続チャンピオンに輝き、ホンダエンジンの黄金時代として世界にその名をとどろかせた。奇しくも今年から再びF1に再チャレンジし始めたホンダだが、今年は序盤から苦戦が続いている。こちらは今後どのような上昇気流を生み出すかが楽しみでもある。
そんな世界企業を一代で築き上げた本田宗一郎氏の数々の名言もまた味わい深い。「失敗のない人生なんて面白くない。歴史がないようなものです」「日本一になるなどと思うな。世界一になるんだ」「企業で一番怖いのは社長の無知です。問題は持っている知恵が古くなることです。そうすると、過去がどんなに偉かった経営者でも、会社をつぶすことになります」「資本がないから事業が思わしくないとの声をよく聞くが、それは資本がないからではなく、アイデアがないからである」「進歩とは反省の厳しさに正比例する。とかく他人に厳しく、自分自身に寛大なのは凡人の常だ」など、今更ながら今日の日本社会を生きる我々にとっても耳の痛い言葉が多い。そんな本田宗一郎氏の夢を受け継いだホンダが世界を舞台に今後どのような活躍を見せるか、楽しみに応援したい。